佐藤茂のときどき真面目な金融日記

とある外資系トレーダーが綴る、金融中心かと思いきや雑多なブログ

オプションの基礎(6)ボラティリティとは。ボラが20%ってどういう意味?

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前回は、オプションの価格を決める6つの要因を見ていきました。

その中にボラティリティというのがあり、これは「原資産価格の値動きの激しさを数値化したもの」であると説明しました。今回はそれをもう少し詳しく見てみます。

ボラティリティという言葉自体は耳にしたことがある人も多いでしょうし、高ボラティリティというと、いっぱい価格が上下しているんだろうというのもなんとなく分かるかと思いますが、例えば「ボラティリティが20%」と言った場合、それがいったいどういう意味なのかを把握している方はあまり多くないのではないでしょうか。早速見ていきましょう。

 

 

ボラティリティの意味

いきなり結論を言いますと、ボラティリティとは「日次対数リターンの標準偏差を年換算したもの」です。はい、わかりにくいですね(笑)

対数リターンについてはここをご参照ください。

 

www.shigeru-sato.com

 

よく分からなければ、あまりこだわらなくても構いません(笑)

とりあえず普通のリターンと考えて読み進んでも大丈夫です。

具体例で考えてみる

例えば、ある株Aの直近10営業日のリターンが下の図のようだったとします。

f:id:shigeru_sato:20181128172519p:plain

 

すると、この株の日次リターンの分散は

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となります*1

本来、株の期待リターンは無リスク金利なので、各日のリターンから0%じゃなくて、1日分の無リスク金利を引くのがお行儀が良いのですが、面倒くさいので0%とします。

これの平方根を取ってやれば、

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となります。まあ、だいたい1日あたり1%程度動いたという意味ですね。

これを年換算したものがボラティリティです。つまり、1年あたりざっくり言って何%程度動くかという指標です。

年換算するには、1年あたり252営業日あるとすれば、

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なので、得られた値の平方根をとれば年換算した標準偏差、すなわちボラティリティが求まります。要は

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となります。

252の平方根は約16なので、さきほどの日次リターンの標準偏差である1.0%に16をかけた16.0%がボラティリティとなります。

まとめ

うだうだ言ってきましたが、よく分からなければ、以下の点だけ覚えておけば十分です。

「ボラティリティとは、1年で原資産が大雑把に何%程度動くか」

「ボラティリティを16で割れば、1日で原資産が大雑把に何%程度動くか分かる」

つまり、ボラティリティが20%であれば、上がるか下がるか知らんけど、1年後にはだいたい20%程度動いてるんだろうな~、1日では1.25%くらい動くんだろうな~、と考えられるわけです。

オプショントレードで生計を立てるつもりがなければ、これだけで十分です(多分)

ちゃんとしたことが知りたいかたは幣著をご覧くださいませ。ではでは。

 

*1:統計に詳しい人ならお分かりかと思いますが、分散を計算するとき、

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というやり方もあります。これは不偏分散というやつで、その場合、各日のリターンから 10日間の平均リターンを引いて2乗して足し合わせて、10じゃなくて9で割るんですが、ここでは説明しませんが、ボラティリティを計算する際にはこのやり方は使いません。