佐藤茂のときどき真面目な金融日記

とある外資系トレーダーが綴る、金融中心かと思いきや雑多なブログ

オプションの基礎(3)オプションの持つ価値。パリティとオプショナリティ。

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 前回はオプション取引の仕方についてみました。

今回は、これからオプションを学習する上で、オプションを表現するいくつかの用語を知っておく必要がありますので、ここでおさえておきましょう。

 

 

オプションは、その行使価格と原資産価格との関係によって以下のように言い表されます。

アウトオブザマネー(Out of the Money) 

行使価格が現時点の株価よりも高いコールや、行使価格が現時点の株価よりも低いプットのことをアウトオブザマネーのオプションと呼びます。もしも、今が満期であったら価値をもたないオプションのことです。特に、行使価格が現時点の株価と大きく離れて、ほとんど価値の無いオプションをファーアウトオブザマネー(Far out of the money) と言います。

インザマネー(In the Money)

 行使価格が現時点の株価よりも低いコールや、行使価格が現時点の株価よりも高いプットのことをインザマネーのオプションと呼びます。もしも今が満期であったら、行使の対象となるオプションのことです。特に、行使価格が現時点の株価と大きく離れて、大きな価値をもつオプションをディープインザマネー(Deep in the money) と言います。

アトザマネー(At the Money)

 行使価格が現時点の株価と等しいオプションのことをアトザマネーと言います。実際には、現時点の株価ともっとも近い行使価格のオプションのことをアトザマネーと呼びます。

例えば、現在の株価が100ドルだとします。するとオプションはその行使価格によって下の表のように分類されます。

 

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パリティとオプショナリティ

上の表のように、例えば、株価が100 ドルのときに90 コールはインザマネーですし、90プットはアウトオブザマネーとなります。それでは、アウトオブザマネーのオプションに価値はないでしょうか。

満期の時点で株が100 ドルで取引されていれば、90 プットに価値はありません。しかし満期までにまだたっぷりと時間がある場合、株価が下落して90 ドル以下となるかも知れませんから、90 プットは無価値ではありません。このとき、90 プットの持つ価値を時間的価値(Time Value) あるいはオプショナリティ(Optionality)と呼びます。

これに加えて、インザマネーのオプションは本質的価値(Intrinsic Value) も持ちます。本質的価値をパリティと言うこともあります。90 コールは、株価が100 ドルのとき10 ドル分インザマネーの状態にありますから、このオプションの本質的価値は10 ドルです。満期までにまだ時間がある場合、当然時間的価値も持っていますから、このオプションの価値は本質的価値に時間的価値を加えたものとなります。一般に、オプションの価値は

 (オプションの価値) + (本質的価値) = (時間的価値)

と表現できます。アウトオブザマネーのオプションの場合は(本質的価値)=0 となります。

したがって、オプションのプレミアムもまた

(プレミアム) = (本質的価値分のプレミアム) + (時間的価値分のプレミアム) 

と分解して考えることができます。(時間的価値に支払うプレミアム)とは、株価が将来に大きく動くかもしれないことに対して支払う期待料のようなものです。